マサ公の将棋実戦次の一手

初心者に将棋の考え方を分かりやすくかみ砕いて解説

「両取り逃げるべからず」|フンドシの桂馬、反射的に逃げず他の有効な手を

んにちは!マサ公です😊

 

両取り逃げるべからず 」という格言があります。

 

将棋の中盤、桂馬などで両取りをかけられたとき、かけられた駒がタダであるかどうかを見極めることが大切です。

 

そうでなければ放っておいて他に有効な手を探すことの重要性をこの格言は教えています。

 

今日は実戦に現れた「両取り逃げるべからず」の典型的な例と攻防兼備の攻防手の有用性を次の一手形式で解説します。

 

 

 

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詳しくは下記記事をご覧ください。 

 

masakouchang.hatenablog.com

 

 

   

 

第1問 両取り逃げるべからず

 

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この局面は今、後手が☖65桂と銀の両取りをかけてきたところです。

 

この局面の考え方は

  • 両取りをかけられたときに反射的に逃げるのはNG
  • 飛車の斜めの隙どちらが先に制するか

 

両取りに反射的に逃げるのはNG

 

隙をどちらが先に制するか

 

図で取られたときの形が乱れるからと、☗66銀右と逃げるとどうなるでしょうか。

 

☖77桂成☗同桂となって銀桂交換とはなりますが姿が良く、場合による65桂の反撃の道も開けて調子が良いように見えます。

 

しかし直後に後手に☖46角という反撃があり、☗37歩に☖36歩と嫌味に絡まれてもつれます。

 

図の局面では銀は取られてもタダではありませんので、慌てて逃げる必要は無いのです

 

それよりも両取りの瞬間に一呼吸おいて考える癖をつけることが大事です。

 

この瞬間はむしろチャンスなのです。

 

次に相手の☖46角が厳しいなならば、この瞬間に効果的な手はないか

 

予め☖46角を予防しつつ攻める手はないか

 

と考えれば相手の73の隙に目が行くのではないでしょうか。

 

相手に46角を打たれる前に先着すれば良いのです。

 

もうお分かりですね。

 

第1問解答

 

☗73角(図)

 

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正解は☗73角です。

 

ヒントでも申し上げましたとおり、73の隙に角を先着するのが急所です。

 

この手にはさすがに飛車を逃げるよりなく☖92飛に、そこで☗66銀と上がります。

 

以下☖77桂成に☗同桂としておいて、☗73角が効いているために☖46角の反撃がありません

 

このように両取りがかかったからといって反射的に逃げることを考えるのではなく、その瞬間に一呼吸おいて何か有効な手がないかと考えることが大切です。

 

第2問 攻防の手を指そう

 

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上図をご覧ください。

 

今、☖95歩と端を攻められたところです。

 

現状を分析してみますと現在先手は香を得していて、攻めの手番が回れば☗32歩と銀を攻めて、取れば竜を再侵入する手などがあり先手有利と判断できます。

 

しかし先手は35の角に79の王のお尻をにらまれていて、王が狭いのでこの端攻めが気持ち悪いです。

 

この局面の考え方は

  • 35の角の利きを止めて王の逃げ道を広げたい
  • 54の歩を生かして攻め味を見せつつ42の角の利きも止めたい

  

 

35角の利きを遮断

 

54歩を活かす

 

☖95歩を☗同歩と取るのは☖96歩と打たれ、このまま2つの角の利きが通ったままでは相手に駒が入ると詰みもある形なので非常に気持ちが悪いです

 

できれば両方の角の利きを止めたいところなのです。

 

将棋は守り一方の手ではなかなか勝てません。

 

同じ角の利きを遮断するのでも☗68香(参考1図)のような手がこれにあたります。

 

参考1図

 

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この手は攻めの働きが全くないですよね。

 

54の歩を生かしつつとなれば同じ香打ちでもどこに打つのが良いでしょうか。

 

決定的なヒントですね。

 

お考え下さい。

 

第2問解答

 

☗57香(図)

 

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正解は☗57香です。

 

この手の効果は35角の利きを遮断し後手に端を攻められたとき、王が79に逃げる余地を作っています。

 

それと同時に後手☖96歩に☗53歩成同金とさせて、☗同香成とこの金を取るのではなく42角の利きを止められるのが大きいのです。

 

このような手を将棋では攻防手といいます。

 

一手で攻めの役割と守りの役割を同時に果たすような手のことを言います。

 

その他に飛車や角の大駒を使った攻防の手が生じるケースも多いです。

 

参考2図はその一例です。

 

参考2図

 

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今、先手が☗44角と打った局面です。

 

この角は☗71銀(☖同金は☗同角成以下詰み)の攻めを狙うと同時に、後手からの☖77香(☗同桂は☖99竜、☗同王は☖89竜、☗同金は☖69銀)の攻めを受けています

 

上の解説は参考にとどめていただいて構いませんが、このように攻防の手は一石二鳥の手であり一手で二手分の価値を持つのです。

 

攻防の手は局面が苦しめの時の起死回生の手となるケースが多いので、参考にしてください。

 

 

 

 

 

まとめ

 

今回は次の2点を学びました。

  • 両取りにあるべからず」、両取りをかけられたらひと呼吸おいて他に有効な手がないか考える。
  • 攻防の手は一石二鳥、一手で二手分の価値がある

 

将棋においてやや苦しい局面で挽回の手を考えるとき、攻防の手は有効です。

 

また有利な局面でも決め手となることが多いので注意して探してみてください。

 

両取りをかけられても2つのコマを一辺に取られる事はありません。

 

ひと呼吸おき冷静になって、他に有効な手がないか探す癖をつけてください。

 

お読みいただきありがとうございました。

  

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