馬の活用がカギだった!終盤木村九段に受けの決め手
第70回NHK杯2回戦第15局
木村九段VS藤井二冠戦
NHK杯戦の木村九段VS藤井二冠戦で、木村九段に華麗な決め手が出ましたので鑑賞してみましょう。
第1図をご覧ください。
今藤井二冠が☖37飛と王手銀取りをかけた局面です。
平凡に合駒をしたのでは、☖35飛成と銀を取られて絶望的です。
しかしここで木村九段に起死回生の妙手がありました。
目次
<商品のご紹介>
「藤井聡太 強さの本質」書籍編集部編
藤井二冠の強さに迫る本書。
藤井二冠は昨年の王位戦で一見級位者が指すような平凡な受けの手を指し、今や人を上回る強さを誇るソフトからも酷評されました。
しかしソフトの読む奥行きを数億手に増やすと、彼の指した手が最善手として浮かび上がるという分析結果が出ました。
この事実は計り知れない彼の強さの一端を物語るものだと思います。
そんな藤井二冠の強さの本質が綴られた本書をお読みになって、さらに彼の強さの深淵に触れてください。
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起死回生の妙手、馬の中合
考えてみてください。
正解は☗47馬(第2図)です。
正解は☗47馬です。
これに対し☖35飛成ならば多少粘る余地はあると思いますが、先手玉への脅威が全く消えてしまいます。
☗47馬の存在で上部脱出が不可能となりますので、☗52銀とからまれて絶望的でしょう。
したがって☖47同飛成の一手ですが、そこで☗77銀打と受けておいて35銀が残り、詰めろがほどけない形となりました。
藤井二冠にとっては残念な将棋でしたが、ここは終盤を見事に制して勝たれた木村九段を賞賛すべきでしょう。
木村九段、3回戦進出おめでとうございます。
そして藤井二冠の来年NHK杯戦での捲土重来を期待しましょう。
頑張れ!!藤井二冠
前回宿題の解答
【再掲宿題図】
【宿題解答図】
☖46角
(※下が後手で右上隅を11として表記しています)
正解は☖46角です。
歩切れのためこれには☗83飛しかありませんが、45の位を生かして攻防の急所の角が入り、十分指せる形勢です。
この後☖66銀として場合による☖75銀の捌きを見せ、それをけん制して先手は☗67飛から☖57銀引に、☗62飛成と陣形を整え手厚く構えました。
これには☖66歩としておいて、局面はしばらく膠着しますが、先手は歩がないので手を作りにくい状況です。
初心者コーナー
【前回途中図】
前回解説の途中図です(詳しくは上の過去記事リンクをご覧ください)。
後手は角の持ち合いを避けて☖44歩と角道を止めました。
これに対して居飛車側は☗25歩と飛車先を伸ばします。
次に☗24歩とされてはいけませんので、受けなければなりませんが、ここで
☖33角(第3図)
と受けるのが振り飛車を指すうえで非常に大切な手になります。
これは居飛車側の飛車先の歩交換を拒否する手で、今☗24歩としてきても☖同歩で続く手がありません。
そこで先手は☗48銀と攻めの銀の活用を図ってきますが、後手も同じような趣旨で☖32銀と構えます。
そして先手は☗56歩と場合による銀の進出路を開いてきますが、そこで後手は
☖42飛(第4図)
とします。
これが「四間飛車」の出だしです。
この手で☖43銀と態度を保留し、例えば☗68玉に
となります。
それぞれ短所と長所があり、お好みに応じて選んでいただければと思いますが、この四間飛車は最も攻守のバランスの取れた戦型と言われます。
その理由は追々解説します。
次回は玉の囲い方を勉強します。
初心者詰将棋コーナー
【 再掲詰将棋問題図】
【詰将棋解答図】
☗52金
正解は☗52金です。
「頭金」の手筋です。
詰将棋の基本中の基本ですので、「頭金」の呼び名とともに覚えてください。
【今回の詰将棋】
詰将棋第2弾です。
金を打って一手詰みです。
王手は3か所ですが、もうお分かりですね。
今回の宿題
【宿題図】
前回の宿題の将棋が進展して今回の宿題図。
今先手が☗33桂として、次に☗45桂☖同桂☗44銀の強攻を狙われた局面です。
この局面の考え方は相手を焦らせてむしろその手をやってこさせるという発想でいいと思います。
桂馬が跳ねたので薄くなったところがありますね。
そこを狙うと見せかけて、☖45桂を催促する手です
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