マサ公の将棋実戦次の一手

初心者に将棋の考え方を分かりやすくかみ砕いて解説

将棋のツボ|と金の遅早~一瞬のタイミングを捉える効かし

んにちは! マサ公です😊 

将棋には「と金の遅早」という格言があります。

と金攻めは遅いようで早く、「マムシのと金攻め」とも言われます。

毒蛇のイメージのとおり、皆さんも一度は嫌な思いをしたことが有るでしょう。

今日はそんなと金攻めをテーマにお話したいと思います。

お付き合いくだされば幸いです。

 

 

 

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将棋の敵の急所は我が急所とは?~相手の言い分を拒否する指し方

んにちは! マサ公です😊 

将棋には「敵の急所は我が急所」という格言があります。

その意味は、相手に打たれたらいやな場所に先着してしまえば、相手はそこに駒を打つことができないということです。

言われてみれば、将棋に限らず人間に共通のツボというものがあるように、いろいろな物事に通じる教えかもしれませんね。

今日はそんな急所の話がテーマです。

お付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

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爽快!田楽刺し|飛車の串揚げ一丁あがり!実戦に現れた寄せの手筋

んにちは!マサ公です😊

 

今日のテーマは香車が主役の田楽刺しです。

豆腐を串刺しにする豆腐田楽という食べ物があります。

豆腐田楽の真ん中を貫くイメージを、香車で相手の強力な駒を突き刺す様にたとえたのが、「田楽刺し」という将棋用語の由来です。

そんな香車が最も活躍するシーン、実戦に現れた田楽刺しの効果的な実例を紹介します。

お付き合いいただければ幸いです。

 

 

 

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「王の早逃げ八手の得」|表現は大袈裟だが実戦に非常に応用が効く格言

んにちは! マサ公です。

 

王の早逃げ八手の得」という格言があります。

 

将棋の受けのコツに攻められる一手前に受けるというのがあります。

 

王が不安定な形では、なるべく近くの金銀に近づいたり、囲いの奥に入る手が有効な場合が多いです。

 

このような手を「王の早逃げ」といい、なぜ「八手の得」なのかは定かではありませんが、つまりそれほど効果的だということが言いたいのでしょう。

 

今日は実戦に現れた「王の早逃げ」の実例をご紹介しましょう。

 

 

 

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商品のご紹介

 

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詳しくは下記記事をご覧ください。 

 

masakouchang.hatenablog.com

 

 

   

  

第1問 王の早逃げ八手の得

 

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上図をご覧ください。

 

今、☗82と先手が金を引いたところです。

 

現状を分析してみますと駒の損得はありませんが、後手は飛車を持っているのが大きいです。

 

この局面の考え方は

  • 先手の陣形は飛車に弱く攻めの手番が回れば☖86銀等の有効な手がある
  • 現状を放っておくと、☗72歩成で金を取られてしまうのが厳しいので、これを受けなければならない

 

手番が回れば有効な手がある

 

現状は受けなければならない

 

この局面の焦点は☗72歩成のと金攻めをいかに受けるかです。

 

といって☖73金と歩を取るのは、☗85桂打が厳しく単純には受かりません。

 

ここで着目して欲しいのは、王が危険地帯にいるということです。

 

王は局面の右側にいる金銀の側に近づくのが安全なのです。

 

王がどけば金の逃げる余地ができるのがお分かりになりますよね。

 

2通りの逃げ道のうち、なるべく金の逃げる余地が広い方が正解です。

  

お考え下さい。

 

第1問解答

 

☖41王(図)

 

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正解は☖41王です。

 

この手によって☗72歩成に☖52金と逃げる余地ができ、王を右側の金銀に近づけて安全にすることができます。

 

このような手を将棋用語で「 王の早逃げ」といいます。

 

ハ手の得」というのは少し大げさな表現ですが、相手から攻められる前に王を安全地帯に移動することが、いかに大きな価値を持つかと言うことを物語る表現だと思います。

 

この将棋は以下数手進行し、さらに参考1図の局面を迎えます。

 

参考1図

 

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この後手の形は相手に飛車を渡すと横から打たれて一手で詰んでしまう形です。

 

非常に危険な形なのでやはり受ける必要がありますが、ここでも正解手は玉の早逃げです。

 

☖31王とさらに早逃げすることによって王の安全度が格段に違ってきます。

 

横から飛車で王手されても、41に合駒すれば堅い形です。

 

王の早逃げハ手の得」の意味がお分かりいただけたでしょうか。

 

事前に危険を察知して攻められる前に逃げる感覚をぜひ学んでください。

 

 

 

第2問 送りの手筋 

 

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図は☖26歩に☗同香とした局面です。

 

現状を分析してみますと、攻めの手番を握っている後手が寄せのチャンスです。

 

この局面の考え方は

  • 49の銀が非常に不安定である
  • 角の特性を活かして67角を馬にすることを狙う

 

銀が不安定

 

馬にすることを狙う

 

駒を打って取らせることによって王の利きをはずすことができれば49の銀をとって馬を作ることができます

 

となると持ち駒が金3枚なので、28か27に打ち込んで取らせることによって☖49角成が実現することがお分かりいただけるかと思います。

 

同じ☖49角成でも王手が続いたほうがいいですよね。

 

お考え下さい。

 

第2問解答

 

27金(図)

 

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正解は☖27金です。

 

これを☗同王と取るのは☖49角成が王手で、先手は合駒するしかありませんが、持ち駒に銀がないのが泣き所です。

 

仕方ない☗38桂に☖25歩☗同香☖26歩と寄せの追撃をすることができます。

 

実戦は☖27金に☗48王と逃げましたが、そこで☖68金(参考2図)が、前に学習した「 王は包むように寄せよ」の教えのとおりの手です。

 

参考2図

 

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次に☖49角成☗同王☖38金打の詰みを狙っています。

 

先手は受けが難しいので、この後王手を続けていくことになりますが、結論からいうと後手の王に詰みはありません

 

手順は難しいので省略しますが、この27金のような手を将棋用語で「 送りの手筋」といいます。

 

参考3図は送りの手筋を応用した詰め将棋です。

 

参考3図

 

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詰め手順は☗12金☖同王☗32竜☖22金☗21銀までです。

 

このように送りの手筋は飛車にも応用が利きます

 

実戦によく出てきますので、この機会に学んでください。

 

まとめ

 

今回は次の2点を学びました。

  1. 王の早逃げハ手の得攻められる前に危険を察知して、王をあらかじめ安全地帯に逃がす
  2. 送りの手筋駒を打って王を狭い方へ追い込み、詰みなどを狙う

 

王は攻められてから逃げていると手遅れになることが多いです。

 

攻めを狙われていることを察知して早逃げすることが大事ですので、その呼吸を会得してください。

 

送りの手筋は寄せや詰みの超基本的な手筋ですので、この機会に学んでください。

 

お読みいただきありがとうございました。

  

商品のご紹介 2

 

 

藤井聡太 強さの本質」書籍編集部編

 

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「両取り逃げるべからず」|フンドシの桂馬、反射的に逃げず他の有効な手を

んにちは!マサ公です😊

 

両取り逃げるべからず 」という格言があります。

 

将棋の中盤、桂馬などで両取りをかけられたとき、かけられた駒がタダであるかどうかを見極めることが大切です。

 

そうでなければ放っておいて他に有効な手を探すことの重要性をこの格言は教えています。

 

今日は実戦に現れた「両取り逃げるべからず」の典型的な例と攻防兼備の攻防手の有用性を次の一手形式で解説します。

 

 

 

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第1問 両取り逃げるべからず

 

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この局面は今、後手が☖65桂と銀の両取りをかけてきたところです。

 

この局面の考え方は

  • 両取りをかけられたときに反射的に逃げるのはNG
  • 飛車の斜めの隙どちらが先に制するか

 

両取りに反射的に逃げるのはNG

 

隙をどちらが先に制するか

 

図で取られたときの形が乱れるからと、☗66銀右と逃げるとどうなるでしょうか。

 

☖77桂成☗同桂となって銀桂交換とはなりますが姿が良く、場合による65桂の反撃の道も開けて調子が良いように見えます。

 

しかし直後に後手に☖46角という反撃があり、☗37歩に☖36歩と嫌味に絡まれてもつれます。

 

図の局面では銀は取られてもタダではありませんので、慌てて逃げる必要は無いのです

 

それよりも両取りの瞬間に一呼吸おいて考える癖をつけることが大事です。

 

この瞬間はむしろチャンスなのです。

 

次に相手の☖46角が厳しいなならば、この瞬間に効果的な手はないか

 

予め☖46角を予防しつつ攻める手はないか

 

と考えれば相手の73の隙に目が行くのではないでしょうか。

 

相手に46角を打たれる前に先着すれば良いのです。

 

もうお分かりですね。

 

第1問解答

 

☗73角(図)

 

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正解は☗73角です。

 

ヒントでも申し上げましたとおり、73の隙に角を先着するのが急所です。

 

この手にはさすがに飛車を逃げるよりなく☖92飛に、そこで☗66銀と上がります。

 

以下☖77桂成に☗同桂としておいて、☗73角が効いているために☖46角の反撃がありません

 

このように両取りがかかったからといって反射的に逃げることを考えるのではなく、その瞬間に一呼吸おいて何か有効な手がないかと考えることが大切です。

 

第2問 攻防の手を指そう

 

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上図をご覧ください。

 

今、☖95歩と端を攻められたところです。

 

現状を分析してみますと現在先手は香を得していて、攻めの手番が回れば☗32歩と銀を攻めて、取れば竜を再侵入する手などがあり先手有利と判断できます。

 

しかし先手は35の角に79の王のお尻をにらまれていて、王が狭いのでこの端攻めが気持ち悪いです。

 

この局面の考え方は

  • 35の角の利きを止めて王の逃げ道を広げたい
  • 54の歩を生かして攻め味を見せつつ42の角の利きも止めたい

  

 

35角の利きを遮断

 

54歩を活かす

 

☖95歩を☗同歩と取るのは☖96歩と打たれ、このまま2つの角の利きが通ったままでは相手に駒が入ると詰みもある形なので非常に気持ちが悪いです

 

できれば両方の角の利きを止めたいところなのです。

 

将棋は守り一方の手ではなかなか勝てません。

 

同じ角の利きを遮断するのでも☗68香(参考1図)のような手がこれにあたります。

 

参考1図

 

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この手は攻めの働きが全くないですよね。

 

54の歩を生かしつつとなれば同じ香打ちでもどこに打つのが良いでしょうか。

 

決定的なヒントですね。

 

お考え下さい。

 

第2問解答

 

☗57香(図)

 

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正解は☗57香です。

 

この手の効果は35角の利きを遮断し後手に端を攻められたとき、王が79に逃げる余地を作っています。

 

それと同時に後手☖96歩に☗53歩成同金とさせて、☗同香成とこの金を取るのではなく42角の利きを止められるのが大きいのです。

 

このような手を将棋では攻防手といいます。

 

一手で攻めの役割と守りの役割を同時に果たすような手のことを言います。

 

その他に飛車や角の大駒を使った攻防の手が生じるケースも多いです。

 

参考2図はその一例です。

 

参考2図

 

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今、先手が☗44角と打った局面です。

 

この角は☗71銀(☖同金は☗同角成以下詰み)の攻めを狙うと同時に、後手からの☖77香(☗同桂は☖99竜、☗同王は☖89竜、☗同金は☖69銀)の攻めを受けています

 

上の解説は参考にとどめていただいて構いませんが、このように攻防の手は一石二鳥の手であり一手で二手分の価値を持つのです。

 

攻防の手は局面が苦しめの時の起死回生の手となるケースが多いので、参考にしてください。

 

 

 

 

 

まとめ

 

今回は次の2点を学びました。

  • 両取りにあるべからず」、両取りをかけられたらひと呼吸おいて他に有効な手がないか考える。
  • 攻防の手は一石二鳥、一手で二手分の価値がある

 

将棋においてやや苦しい局面で挽回の手を考えるとき、攻防の手は有効です。

 

また有利な局面でも決め手となることが多いので注意して探してみてください。

 

両取りをかけられても2つのコマを一辺に取られる事はありません。

 

ひと呼吸おき冷静になって、他に有効な手がないか探す癖をつけてください。

 

お読みいただきありがとうございました。

  

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