将棋の敵の急所は我が急所とは?~相手の言い分を拒否する指し方
こんにちは! マサ公です😊
将棋には「敵の急所は我が急所」という格言があります。
その意味は、相手に打たれたらいやな場所に先着してしまえば、相手はそこに駒を打つことができないということです。
言われてみれば、将棋に限らず人間に共通のツボというものがあるように、いろいろな物事に通じる教えかもしれませんね。
今日はそんな急所の話がテーマです。
お付き合いいただければ幸いです。
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第1問 敵の急所は我が急所
本問は中級者の方向けの問題です。
上図をご覧ください。
今、後手が☖73歩と飛車の侵入を阻んだところです。
反射的に飛車を逃げてしまいそうですが、実はこの局面はチャンスです。
「 敵の急所は我が急所」の教えに従えば、まず敵(後手)の打ちたいところとはどこでしょうか。
そこに先着するのです。
中級者向けの問題なのでここまでのヒントとしましょう。
お考えください。
第1問解答
☗24桂(図)
正解は☗24桂の犠打です。
どちらが先着するか、急所は24です。
逆に後手に☖24桂と打たれるのが先手の唯一の嫌味なので、急所の判別は分かりやすかったと思います。
この王手に☖同角は☗73飛成が実現して、桂馬の犠牲以上の戦果をあげることができます。
実戦は☖43王と逃げましたが、先手で敵の☖24桂を防ぐことができたので☗84飛としておきます。
後の☗93歩成を楽しみにして手に困りません。
中級者の方には今更言うまでもないかもしれませんが、「 敵の打ちたいところに打て」は非常に応用範囲の広い心得だと思います。
第2問 相手の言いなりにならない
この問題は初・中級者の方向けの問題です。
上図は序盤が終わろうかと言う局面で今、後手が☖45歩☗同歩☖同銀と歩を交換してきたところです。
この局面の考え方
- 相手の言い分を無条件に通さない
- 敵が動いてきた時が動くチャンス
敵の言いなりにならない
このような局面で初級者の方がやってしまいがちな手が、☗46歩と無意識に銀を追ってしまう手です。
☗46歩は無難な手ですが相手の言い分を無条件に通すこととなり、このような手は作戦負けの原因になりやすいのです。
動けば動かれる
敵が動いてきたときが、ポイントをあげるチャンスとなることがよくあります。
この局面はチャンスです。
初級者の方は以下のヒントもお読みください。
歩を打たずに45の銀に働きかける手、29に眠った駒がいますね。
お考えください。
第2問解答
☗37桂(図)
正解は☗37桂です。
☖45銀と出てきた瞬間をチャンスと捉えて、☗37桂と反発します。
この手に対して☖54銀とおとなしく逃げてくれるのであれば、互いに歩を持ち合って五分です。
怖いのは☖46歩と刺し違えてくる手ですが、☗45桂☖47歩成☗同銀☖44銀☗46歩(参考1図)と進みます。
参考1図
これで先手は王が多少薄くなりますが、1歩得と☗45桂の跳ね得を主張します。
この後は、先手の手だけ示せば☗38金、☗58銀左、☗59角のような陣形が考えられ、2つの得を主張して指せる展開だと思います。
将棋においては、ただ相手の言いなりになるのではなく、味方にも利があるのだという主張が大事になってくるということをこの機会に学んでください。
まとめ
今回は2つのことを学びました。
- 「 敵の急所は我が急所」相手の指したい手がある地点に先着することが有効な手となることが多い
- 序盤は相手の言い分をなるべく通さないようにし、何らかの主張を目指すようにする
相手が駒を打ちたいところに先着してしまえば、相手はそこに駒を打つことができません。
それが有効な手となれば好手となりますので、当たり前の理屈ですが侮れないということを知ってください。
また将棋は無難な手ばかり指していては、なかなか形勢が良くなりません。
アクティブな手を指して積極的に良さを求め、主張することを忘れないでください。
お読みいただきありがとうございました。
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