わずかに後手有利か?終盤戦に突入、一歩も引けぬ闘い
目次
冒頭でちょっと介護の話を
介護は相手の自立を極力見守った方がよいのでは、というお話です。
認知がかなり進んでいる母が、今度は腰が痛いと言い出しました。
身動きが取れず、寝込もうとする母に
「トイレに一人で行けなくなったらどうするの?
まだ行きたくなくても、今のうちに済ませておいた方がいいよ。」
と言いました。
するとさすがに「それはいかん」と感じたのか、自分で起き上がろうとし始め、トイレは事なきを得たようでした。
介護は、めんどうのほとんどを看るのでは、
看る側が疲れ果ててしまいます。
患者の好きなようにさせて、多少の不始末をしようが、それを受け入れてあげること。
感情を逆立てて怒ったりせず、本人の自立を極力見守ることが、本人のためにも自分のためにも大事なんだなと感じました。
さて将棋の問題です
今回から後手の手を考えてください。
【第1問】
前問以下数手進んで下図。
今、先手が87歩の王手に同玉と応じた局面です。
飛車を逃げる手は考えられません。
状況は、飛車を取られても後手玉はまだ詰まないようです。
ということは2手スキ以上の攻めで迫れば良いということになります。
2手スキとは、何か指して相手が攻めの手を指し、次の手で詰めろがかかる手のことです。
ただし、極力駒を渡さずにという条件付きになります。
「玉は包むように寄せよ」
角です。
【第1問解答】
58角(図)
正解は58角です。
これで次に76銀を狙います。
例えば65歩と飛車を取りますと、76銀に98玉ならギリギリ詰みを逃れてますが、ここで87歩と節約詰めろをかければよいということです。
以下31角51玉81飛と王手してきても、61歩と歩の合駒が効くのが大きいです。
後手玉は詰まず、先手玉はほぼ必死ということで後手の勝ちが決まります。
これでは負けてしまいますので、先手は受けることになります。
しかし受けゴマが乏しく、難しい局面です。
実戦は68桂と受けました。
この局面が次問です。
【第2問】
68桂の受けに対しても、2手スキで良い状況は続いています。
当然飛車を逃げる手はなく、攻めの手になりますが簡単ですね。
歩です。
【第2問解答】
67歩(図)
正解は67歩です。
先手は受けようがなくなり、ついに65歩と飛車を取りました。
以下数手進んで下図。
【宿題図】
この局面を宿題にしたいと思います。
先手は手順に拠点の歩を馬で払って、抵抗してきました。
次に72歩成があるので、ここからは詰めろを続けないといけません。
将棋は上から押さえる手が基本です。
さてどう詰めろをかけますか?
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白熱の応酬、連打の歩から王手飛車取りを巡る攻防
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【第1問】
前問より数手進んで下図。
一気に激しくなりました。
今66角と銀を取り返された局面です。
87飛成を許すわけにはいきませんので、受けるしかありません。
先手を取りたいところです。
【第1問解答】
83歩(図)
正解は83歩です。
以下本譜は88角成、同玉と進みましたが、ここで素直に83飛、84歩、同飛と進むと先手に厳しい狙いがあります。
31銀と打って王手飛車取りを狙う手があるのです。
以下23玉35歩と進むと、なんと詰めろです。
これはマズイので、後手は83飛とする前に86歩(82歩成は87歩成、同玉に75桂の狙いが残って危険)同金を効かしました。
これなら、同手順で詰めろをかけてきても、一旦86飛と王手で金が取れます。
しかし今度は、84同飛に単に75角と打つのが攻防の好手です
【途中図】
金に紐をつけつつ、飛車取り、且つ敵陣を睨んでいます
【第2問】
数手進んで下図。
ここで31銀を決めてしまっては、王手は追う手となり、玉を逃すうえに戦力不足となり上手くいきません。
ここは戦力を温存して詰めろをかける手があります。
【第2問解答】
35歩(図)
やはり正解の35歩が急所です。
この手は31銀、32玉、42角成、23玉、22金までの詰めろです。
81飛と逃げるしかありませんが、48飛、64銀、46飛、75銀以下と激戦が続き終盤戦に突入です。
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友達集合!オンライン飲み会|聴き上手のススメ
先日高校の同窓生、メンバー4人とオンライン飲み会をしました。
なんでも調べ上げる情報通、ドクターを取ったばかりの熟年新米教授、異郷の熟練観光ガイドと多彩なメンバーが揃いました。
彼らと話していると、情報量の桁の違いに圧倒されます。
買い物失敗談の数々(稀に成功談)や、飛行機を体験操縦したとか、私にはとても考えられない話しが飛び出してきます。
飲み会を繰り返すうち、いつのまにか自分のことを話すのを忘れている自分に気がつきました。
彼らの武勇伝を、まるで自身が体験しているかのように、楽しんで聴いているのです。
話のタネってこれなんだなと思いました。
後で話のタネになると思えば、失敗を恐れチャレンジすることを躊躇う自分を、奮い立たせることができるのではないでしょうか。
そして人の話を聴く楽しさ。
お金をかけないで自分が冒険しているような気分になれるし、やることは相槌を打ち、共感して、話を繋げるための質問を少々挟むだけ。
情報をいただいて世界は広がるし、飲み会を終わる頃の気分は、「 ただただメンバーに感謝」でした。
皆さんも人の話を傾聴する楽しさに、試しに触れられてみてはいかがでしょうか。
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激戦雁木vs矢倉|玉頭の突き捨てから厳しい継ぎ歩
今回から雁木vs矢倉の私の実戦(先手と後手が入れ替わっています)を追ってみます。
【第1問】
下図をご覧ください。
先手は先攻されて圧力をかけられています。
一見厳しい反撃はなさそうに見えますが、間接的に後手玉が、先手の角のラインにいることに注目してください。
となれば次の一手はお分かりかと思いますが、この局面はこの後の5手がワンセットになります。
よく将棋の教科書にある手筋ですので、5手1組の手を考えてみてください。
歩の連続突き捨てからの継歩です。
【解答】
45歩 同歩 24歩 同歩 25歩(図)
正解は45歩以下25歩までの継歩となります。
45歩からの開戦は自然ですが、ここで24歩の突き捨てに対して同銀と取りにくい(65歩がある)のがミソです。
同歩には25歩の継歩が急所になります。
さらに同歩には37桂が好調の活用となり、不満がありません。
実戦も曲線的にではありますが、そのように進行しました。
【第2問】
数手進んで下図。
先手は37桂以下25桂〜24歩〜33桂成〜同金寄(後手の細かい手順を省略)と進み、銀桂交換に成功しました。
さらに追撃をかけたいところですが、ここでも後手玉が角筋にあることが響いてきます。
歩を使って攻める次の一手は?
【解答】
35歩(図)
正解は35歩です。
取れない(34歩同金65銀がある)ので必然的に決戦になります。
76歩88角86歩34歩以下と進行し、激しい攻め合いへと突入していきました。
ただこの攻め合いは、先に銀桂交換の駒得をしているのと、後手玉が薄いので先手に分がありそうです。
ただし、後手の反撃を上手く受け止める必要があります。
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軽い突き捨てで時間の問題となり、下段の香車でトドメ
いよいよこの将棋も大詰めです。
【第1問】
図は前回の最終問の正解57角に33角と引いた局面です。
急所の57角が効き、後手にほぼ無意味の後退を強要して先手好調です。
後一歩ですが、75角とする前に、より手の幅を広げる手筋の攻防手があります。
自陣は相手に金がなければ安全なので、攻防手であれば、ゆっくりしたテンポの手でも間に合います。
急所の突き捨てです。
【解答】
44歩(図)
正解は44歩です。
これを角か歩で取ると42歩が厳しく、取れなければ角道が止まって自陣がさらに安全になります。
また放っておけば、53金打が厳しくなります。
実戦は22歩と来ましたが、32銀成同金53金打と進行し、後手は受けにくくなりました。
【第2問】
数手進んで下図。
最後の決め所です。
ここで一般的な話をしますと、将棋の寄せにおいては、歩香桂で相手の金銀を剥がすのが有効です。
この局面で32金以下攻めを急ぐ手もありますが、金を渡すので後手にも粘りの余地があります。
ここは力を溜めて、香の活用を図りたいところです。
下段の香に力ありです。
【解答】
49香(図)
正解は49香です。
この手は32金同銀42香成以下の詰めろで、後手は43金と取るしかなく、同香成32金打同成香同銀と進みます。
これで当初の目的である香と金の交換が実現できました。
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